
商業施設に占い・診断コンテンツを設置すると、来館したお客さまに向けて、館内で次に向かう先の候補を、一人ひとりに向けて案内することが可能です。占いの結果は「あなたはこういうタイプです」「あなたへのおすすめはこれです」という形で伝えられるため、その「おすすめ」の中身を、館内の売り場やショップに寄せられます。
本記事では、ザッパラスグループのcocoloni(ココロニ)が全国の1,020人に実施した調査をもとに、占い・診断が館内回遊に向いている理由を、商業施設の導入事例3社とあわせて解説します。
cocoloniは、20年以上にわたり企業向けの占い・診断コンテンツを企画・制作してきた会社です。占い師の派遣まで含めた実績は以下の事例集にまとめていますので、あわせてご覧ください。
まずは、cocoloniが2026年に実施した「占いに関する意識・行動実態調査」をもとに、占いの利用実態を紹介します。商業施設に置き換えると、「占い・診断コンテンツを、館内のどこに、どのような形で設置するか」「来館者ごとにどのような内容を結果として伝えるか」「結果から売り場へどうつなぐか」を考えるときの材料になります。
本調査は、全国20〜50代男女1,020人を対象に行ったオンラインアンケートの結果です。人口構成に合わせた割付をしていないため、全体の数値は40〜50代の傾向を強めに反映します(10代は調査の対象外)。
占いを見るきっかけとして挙げられたのは、「行動のヒントを得るため」が48.7%、「気分転換のため」が42.5%、「暇つぶし」が37.9%でした。

気分転換や暇つぶしと並んで、次にどうするかの後押しとして占いを挙げた人がいる。しかも、それが最も多かったということになります。
占いで知りたい内容を聞いた質問への回答は、以下の結果となりました。

占いに向けられている関心は、自分自身のことに大きく向いています(70.5%)。一人ひとりに向けた結果を伝える形は、この関心と噛み合うものだといえます。
占い後にとった具体的な行動についての質問結果は、以下のとおりでした。

占いは読んで終わらず、「ラッキーアイテムを取り入れた」を挙げた人が半数にのぼり、買い物という具体的な行動を挙げた人も5人に1人います。
独自調査の詳しい内容は、以下の記事をご覧ください。

館内回遊での課題は、館内で次に向かう先をどう案内するかです。
占い・診断はターゲット層が広く、参加の心理的ハードルが低い特徴があります。また、結果の中に「あなたへのおすすめはこれです」という形で商品や店舗の候補を提示できることで、個人の興味に合わせた送客につなげやすくなります。
館内のタブレットやデジタルサイネージ(館内に設置された表示用のディスプレイ)に立ち寄る形、催事スペースで対面鑑定を受ける形など、参加にかかる時間や場所を変えて置けるため、買い物の途中に参加できる形で館内に組み込みやすいでしょう。
占い・診断コンテンツは、特定の層に絞らず、幅広い来館者に楽しんでもらえます。参加のときに入力してもらう情報は、星座を選ぶだけの占い以外にも、いくつかの設問に答える診断、入力そのものが要らない占いと、企画に合わせて選べます。個人情報を入力せずに参加できる占いなら、買い物の途中に通りかかった人にも気軽に試してもらえるでしょう。
前章の調査結果では、よく見る占いとして「星座占い」を72.0%が挙げていました。自分の星座さえわかれば結果を読めるようなコンテンツであれば、占いに詳しくない人でも参加しやすくなります。
占い・診断コンテンツは、来館者ごとに違う結果パターンを提示でき、ラッキーアイテムやラッキーカラーなども、選択する内容によって出し分けられます。
前章の調査結果では、占い後にとった行動として、「ラッキーアイテムを取り入れた」を51.4%、「買い物をした」を20.9%の人が挙げていました。占い結果に具体的なアドバイスを盛り込むと、読んだ後の行動を考えるきっかけになります。
結果画面に、館内のショップをあらかじめ対応させておけば、その結果を受け取った人に、扱いのあるフロアとショップを紹介することが可能です。館内の全ショップを1枚のフロアマップで案内するのではなく、顧客の興味に合わせた店舗へ案内できます。
占い・診断コンテンツは、買い物の途中に立ち寄って楽しんでもらえます。館内のデジタルサイネージなら立ったまま数分で完了する手軽さ、催事スペースの対面鑑定ならじっくり時間をかけられるのが特徴です。
前章の調査結果で見たとおり、占いを見るきっかけとして、「行動のヒントを得るため」を48.7%、「気分転換のため」を42.5%、「暇つぶし」を37.9%の人が挙げていました。行動のヒントを得たい、気分転換したい、暇つぶしをしたいといったニーズは、買い物の合間にも生まれます。そのため占いは、館内を歩いている来館者にも楽しんでもらいやすいコンテンツです。
館内のサイネージやタブレットに表示する占いテキストは、制作を外部に委託することもできます。cocoloniでは、300人を超える占い師のネットワークから企画に合う監修者を選び、テキストの執筆から監修、媒体やターゲットに合わせた表現調整、占い師の派遣まで対応しています。
ここからは、商業施設で実際に導入された企画を3つ紹介します。全国のモールでの展開から駅ビル1館での実施まで、施設の規模が違っても同じ考え方で組めることが見られる並びです。ここでは各館の成果ではなく、企画の設計に注目して読み解きます。

『気分を上げてハッピーに!POSITIVE EVENT』は、アーバンドック ららぽーと豊洲を含む、全国計15か所のららぽーとで実施された館内イベントです。館内のお買い物レシートやアプリ画面の表示をチケットとして、占い師による対面鑑定、ポジティブおみくじ、風水ガチャ、フォトスロットのコンテンツなどが提供されました。
この企画のポイントは、目的によってコンテンツの種類と設置場所を使い分けているところです。対面鑑定のように時間をかけて体験するコンテンツと、おみくじやガチャのように立ち寄るだけで完了するコンテンツが、館内の別々の場所に置かれています。自社で組むなら、コンテンツごとに目的と設置場所を分けることで、結果を受け取れる場所を3か所、4か所と増やすことが可能です。

『新宿ミロード FORTUNE Xmas』は、クリスマスキャンペーンサイトの占いと館内装飾を連動させ、スマートフォンと館内の両方で楽しめる形にした企画です。
この企画のポイントは、キャンペーンサイトで占い結果の一部だけを見せ、「続きはミロードで」と来館を促した点です。結果の続きは館内に散りばめられているため、来館者は各フロアを巡りながら自分の結果を探す流れになります。占いが来館動機と館内回遊の両方を兼ねた導線設計です。
自社で組むなら、サイトでどこまで見せて、館内でどこから見せるかをセットで決めることになります。来館前にサイトで結果の一部を渡すのであれば、残りを館内のどのフロアにどう置くかまで考える必要があります。
※同施設は2025年3月に閉館しています。本事例は過去の実施事例です。

『ラッキーコスメ占い』は、ルミネ横浜で実施された、琉球風水志 シウマ氏が監修したオリジナル占いです。タッチパネル式のサイネージで選択型の設問に答えると、開運アドバイスとともにおすすめのラッキーコスメが表示され、ショップで使えるクーポンがプレゼントされました。
この企画のポイントは、占い結果と売り場がつながっているところです。結果画面に表示されるのはおすすめのコスメで、次に向かう先としてそのコスメを扱うショップが提案されます。そこにクーポンまで渡されるため、結果を受け取った場所から売り場までが一続きになる、という設計です。
自社で組むなら、コスメ、ファッション、雑貨、飲食といった館内の売り場のうち、どれを占い結果に表示するかで誘導先が変わります。あわせて結果ごとにクーポンを分けておけば、どの結果からどのショップへ訪れたかを、後から分析することが可能です。
事例で見た3つに、各階への掲出、テナント参加型、タイプ診断、SNSとの併用を加えた7つを、商業施設の課題から引ける形にまとめました。これは調査結果ではなく、cocoloniが受託した実績のある企画を課題別に整理したものです。
自社がどこから始められそうかの当たりをつけるためにお使いください。
| 目的 | おすすめの占い施策タイプ | 向いている施設 |
|---|---|---|
| 目的の売り場だけで帰ってしまう来館者にもう1か所すすめたい | 対面鑑定とおみくじ・ガチャなど短時間で参加できるコンテンツを組み合わせる(館内の催事スペース) | 催事スペースをもつモール・百貨店 |
| 来館動機につなげたい | キャンペーンサイトの占いと館内装飾を連動させる企画(自社のキャンペーンサイト+館内) | 季節の館内キャンペーンを実施する施設 |
| 特定のショップ・売り場へ送りたい | 結果からショップのクーポンを渡す占い(館内のタッチパネル式サイネージ) | コスメや雑貨など、送客先のカテゴリーを絞れる施設 |
| 上のフロアや奥のエリアにも足を運んでもらいたい | 各階に掲出する運勢ランキングのパネル(館内の各フロア) | フロア数の多い施設 |
| テナントやレストランにも参加してもらい、館内消費につなげたい | 占いの結果に合わせたラッキーアイテム・開運メニューをテナントが用意する企画(館内の広場+各テナント) | テナントの協力が得られる施設 |
| 施設全体のおすすめを一人ひとりに合わせて渡したい | 設問に答えるタイプ診断+結果ページに館内クーポン(自社の特設ページ) | アウトレット・大型モール |
| 館内にいない人にも占いや情報を届けたい | 館内サイネージと公式SNSの両方に配信するラッキーカラー企画(館内サイネージ+公式SNS) | 公式SNSを運用する施設 |
事例集には、この表に近い事例を、開催地・課題・企画の概要つきで掲載しています。自社と近い規模の施設がどう組んだかを、そのままご覧いただけます。
なお、上の表のうち自社Webサイトに掲載(導入)できる占いコンテンツ(タイプ診断、館内サイネージとSNSの併用)は、コンテンツ事例集にまとめています。こちらもあわせてご覧ください。
実際に進めるうえで、先に決めておきたいことが2つあります。どちらも、企画会議の段階で決められることです。
催事スペース、各フロアの通路、エントランス、自社のキャンペーンサイトと、占い・診断コンテンツを設置する場所には幅があります。決め手になるのは、その場所に置く目的です。
対面鑑定であれば、販売を促したい売り場の近くに会場をつくり、購入レシートを参加条件にすることで売上との接点をもたせられます。おみくじやタブレットなど、気軽に参加できて設置スペースの小さいコンテンツは、館内回遊を目的に各フロアへ置くケースが多いでしょう。どのフロアに何を置くかは、目的の違いから決められます。
館内と来館前も、分けて考えてみてください。キャンペーンサイトに置く形であれば、まだ来館していない人にも企画が見える状態になり、来館動機をつくることが目的になります。一方で館内に置けば、来館中のお客さまにその場で参加してもらい、次の売り場へ送ることが目的になります。来館前に受け取った結果を館内で使える形にすれば、1つの企画として来館動機と館内回遊をつなげることも可能です。
占い・診断では、結果を出し分けるために、生年月日といった情報の入力や設問への回答、選択肢からの選択が必要になります。
決めておきたいのは、その企画の中だけで使うのか、後の施策にも使うのかという点です。取得したデータの使い方によっては、あらためて本人の同意が必要になることがあります。手戻りを避けるうえでは、先に決めておくほうが確実です。
cocoloniでは、API(外部のシステムから占い結果を自動で受け取る仕組み)やコンテンツ提供の場合、原則としてユーザーの個人情報をcocoloni側で取得・保有しない形をとっています。サイト運営や会員情報の管理まで含めてご支援する場合は、個人情報の取り扱いを含めた体制で個別に設計しております。
占い・診断コンテンツの作り方については、以下の記事も参考にしてください。
占いの利用実態調査データによると、占いを見るきっかけとしては「行動のヒントを得るため」が48.7%と最も多く、占いで知りたい内容は「自分自身のこと」が70.5%でした。占い後にとった行動としては「ラッキーアイテムを取り入れた」が51.4%、「買い物をした」が20.9%です。
占い・診断コンテンツは、結果の中に「あなたへのおすすめはこれです」という形でアイテムやショップを表示できるため、館内で足を止めてもらう場所と、そこから向かう先を1つの企画でつくれます。スタンプラリーや買い回りのキャンペーンと並べて置ける、回遊施策がもう1つ増えるということです。
加えて、おすすめする先は来館者ごとに分けられ、占い結果に表示する内容や構成まで企画側で決められます。館内の回遊は、企画によって促せる可能性があります。
事例集には、館内の催事スペースで実施した企画の他、キャンペーンサイトと館内を連動させた企画、サイネージから売り場へ案内した企画など、この記事で触れた実際の事例を掲載していますので、ぜひ自社に近いケースを探すところから始めてみてください。
cocoloniなら、施策に最適化した診断コンテンツを設計・制作できます。
占いコンテンツの知見を活かし、ユーザーの心を掴む体験を設計します。
【診断コンテンツ例】
3つの質問に答えて、あなたのタイプを見つけよう